エンジニアがスキルアップするための秘訣

IT業界でスキルアップを成功させていくためには特定の技術に固執せず、常に上流を目指していく事が重要です。現在のIT市場は、昔のように一から設計し、コーディングし開発するような案件は徐々に減ってきており、大手メーカーや国が開発したパッケージシステムを採用するようなケースが増えてきております。よって、プログラミングの知識が無くてもシステムの導入作業が実施できますので、特に、システムエンジニアになるためには、まずプログラマーから、という必要性はなくなりつつあります。

では、プログラムや設計等の知識が全く必要でないのか、というとそうではありません。パッケージを導入する時には、標準の機能だけでは顧客の現運用とマッチしない事が多く、そのフィットギャップをうめるためにシステムのカスタマイズを行う事があります。その場合、ある程度の設計、開発、プログラムの知識を保有していないと、そのカスタマイズ要求がパッケージシステムに対して、行えるものなのかどうかが判断がつきません。

また、可能かどうかの判断はできたとしても、それにどのくらいの時間がかかる作業なのか、簡単に引き受けてもいいものなのか、費用対効果はあるのか、このような部分がシステムの開発経験がないと判断できません。その結果、お客様のある方向にさえ誘導すれば、1日ないし、2日くらいでカスタマイズできる要件にできたものが、別の要件に誘導したことから1か月以上かかるカスタマイズ案件を引き受けてしまう結果も引き起こしかねません。IT業界のキャリアの考え方は変化しつつありますが、どの部分のスキルも不要なものはありません。